行動経済学 -- 伝統的経済学との統合による新しい経済学を目指して 新版本ダウンロード

行動経済学 -- 伝統的経済学との統合による新しい経済学を目指して 新版

08/29/2020 13:45:08, , 大垣 昌夫

によって 大垣 昌夫
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内容紹介 最新の研究成果を盛り込んだ充実の新版 初版刊行以来,行動経済学の体系的テキストとして好評を博した本書を,近年の研究成果を盛り込み大幅改訂。研究の進展が著しい社会的選好と規範行動経済学の章を,それぞれ「基礎と発展」「理論と応用・政策」に分けて,「ナッジ」などの最新のトピックを追加。 内容(「BOOK」データベースより) 「社会的選好」を基礎編と発展編に、「規範行動経済学」を理論編と応用・政策編に、それぞれ章を分けて、近年のモデルの進展や、「ナッジ」などの注目のテーマを大幅に加筆。 商品の説明をすべて表示する
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章構成は以下の通りである。第10章「文化とアイデンティティ」第11章「幸福の経済学」第12章「規範行動経済学:理論編」第13章「規範行動経済学:応用・政策編」タイトルを見れば最早説明するまでもないことだが、それぞれ、10:文化経済学、アイデンティティ経済学ー文化や人々の価値観が経済行動に及ぼす影響を分析する領域11:幸福の経済学ー主観的厚生を尺度として経済パフォーマンスを評価する領域12:経済思想ー規範論;本書ではリバタリアン・パターナリズムとコミュニタリアニズム13:経済政策ー本書では主にナッジを用いた政策の分析を扱っている。文化・アイデンティティ・幸福の各経済学が一つの分野として確立したと言えるかは正直判断しかねるが、経済学に於ける一つのトピックとして確かに存在することは間違いない。12章以下では、行動経済学ではお馴染みのリチャード・セイラーらの提唱するリバタリアン・パターナリズムと、政治哲学者マイケル・サンデルらに代表されるコミュニタリアニズムという、いずれもホットな領域を議論している。経済思想というと、大抵はベンサムの功利主義にまで遡りそうなものであるが、ここで扱われているのはまさに「フロンティア」である。【読者に対する諸注意】さて、行動経済学などという、それ自体経済学のフロンティアに位置する分野の本を無計画、或いは準備無しに読む前に、必ず知っておかねばならないことがある。それは、経済学が研究の対象とするものは、①実証的なものと、②規範的なものとに分かれるということであり、ヨリ積極的に言えば、分けねばならないということである。実証的なものを対象とした研究とは、経済現象を客観的に、事実に即して記述し、または隠された事実を正確に解明することである。それに対し、規範的研究とは、どのような経済状況が望ましいとされるかについての思索的研究である。ごく簡単に言えば、①は「である論」であり、②は「べき論」であるが、こうした二分法は凡そあらゆる学問領域に妥当するものであり、方法論として正当である。では、第IV部の各章はどう分類されるだろうか。無論、10~11:①実証的、12~13:②規範的、である。しかし、またしても注意しなければならないことがある。10~11章で論じられている文化・アイデンティティ・幸福の各経済学が分析の対象とするものは、経済主体が有する行動規範であり、それ自体は②に属する概念である。つまり、これらの領域は人々の規範を対象とした実証的研究だということを、特に意識的に理解しておく必要がある。そもそも、行動経済学が対象とするのは人々の現実の行動とその背後にある行動規範・行動心理であるため、読者の側では①と②が混同されやすいのだ。本書を注意して読めば、それらがきちんと明確に分けて説明されていることは、多少賢明な読者ならば気付けるはずである。この二分法が理解できておらず、経済学にも明るくない素人が、11章の「幸福の経済学」という文字にギョッとした直後に12章以下の経済規範論に進んだとすればどうなるか。やれ「宗教」だの「創作」だの「独善」だのと騒ぎ出すのは、大方が予想し得るストーリーである。つまり、そうした批判は全くの誤読に基づいた的外れなものである。くれぐれも、経済思想を扱った教科書を「宗教の本」などと妄語するのは、これっきりにしてほしいものである。ということを以上長々と述べてきたわけだが、本書自体は、邦語で入手できる行動経済学の正統派教科書としては殆ど唯一のものである。この分野に関心がある向きは、是非とも重宝されたい。

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