異国遍路旅芸人始末書 (中公文庫 M 70)
07/14/2020 14:48:16, 本, 宮岡 謙二
によって 宮岡 謙二
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ファイル名 : 異国遍路旅芸人始末書-中公文庫-m-70.pdf
異国遍路旅芸人始末書 (中公文庫 M 70)を読んだ後、読者のコメントの下に見つけるでしょう。 参考までにご検討ください。
私が入手したのは昭和53年の中公文庫。初版は昭和34年修道社刊である。かなり息の長い本だがネット版も今の処存在しない。内容は幕末から明治期に海外に出かけた芸人さん達その他の奮闘記で、からゆきさんや官費留学生は意図的に外してある。芸人と言っても今どきの「お笑い芸人」みたいな雑なモノではない本物の寄席芸人や手品師などの色物と呼ばれる人々である。松旭斎天勝のエピソードなどはかなりの紙数を割かれている。ところが外した筈の官費留学生に混ざって私費留学生の生々しい姿がちらほら見えている。その姿が森鴎外の著書などに名前を「某」としか書かれなかった人間だったりする。日本国内では知られていない軍人留学生が生の姿を晒してくれる。南方熊楠とか最初奴隷だった高橋是清とかも出て来るし、客死してしまった方々には「死面列伝」という詳しい項が記されている。とにかく人名が多い本なので老眼の私には実に厳しい。単行本で大きな活字で読みたいと心底思う。「復刊ドットコム」でアピールしたくても当該書の存在が知られていないので難しい。こんな隠れた名著を歴史の彼方に埋めてしまうのは残念無念。日本近代史に欠かせない名著だと思う。
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